お風呂に入りたい。でも、自宅では入れない。
そんな思いを抱えながら、湯船につかることを諦めている方がいます。
半田市にある半日型入浴デイサービス「スパいろ葉」には、ご自宅での入浴に不安を感じている方や、ご家族による入浴介助が難しくなってきた方が通われています。
スパいろ葉の皆さんが大切にしているのは、お風呂に入る喜びを思い出していただくこと。
どの施設にもつながらなかった方との出会い
施設長の弓田さんは、印象に残っている利用者さまのお話を伺いました。
その方は、長年ケアマネジャーさんが関わっていたものの、なかなか介護サービスの利用につながらなかった方でした。
一人暮らしをされており、定年後も再就職先で働いていたそうです。ところがある時、お正月が明けても職場に姿を見せず、連絡も取れなくなりました。
不審に思った会社の社長さんが自宅を訪ねると、その方は倒れていたといいます。脳梗塞でした。
救急搬送され、一命は取り留めたものの片麻痺が残り、ご自宅での生活に戻ってからも、湯船につかることは難しく、長い間シャワーだけで過ごされていました。

入浴していただくために、できることを考える
その方は片麻痺がありながらも、大柄で、ご自身の力もしっかり残っていました。
弓田さんたちは、その姿を見て考えました。
「もしかしたら、片手で身体を支えながら個浴に入れるかもしれない」
もちろん、安全が第一です。無理をさせることはできません。けれど、最初から「難しい」と決めつけるのではなく、スタッフ同士で何度も動きを確認し、どのように支えればよいかをシミュレーションしました。
そして実際に試してみると、その方は片手で身体を支えながら、ご自身の力で浴槽に入ることができたのです。
その瞬間、スタッフみんなで喜びました。弓田さんも「涙が止まらなかった」と振り返ります。
お風呂に入ることを諦めなくてよかった。
それは、利用者さまにとっても、スタッフにとっても、大きな出来事でした。

利用者さまの想いに寄り添う
その利用者さまには、「人に迷惑をかけたくない」「できることは自分でしたい」という思いがありました。
介護が必要になったからといって、何もかもを人に任せたいわけではありません。できることは自分で続けたい。今の状態を保つだけでなく、少しでも良くなりたい。スパいろ葉の支援は、そうした本人の思いに寄り添うものでした。
すべてを手伝うのではなく、ご本人ができることはご自身で行っていただく。手が届かないところや、不安があるところをスタッフが支える。
そこには、「介護してあげる」のではなく、「その方の暮らしをお手伝いさせていただく」という考え方があります。
お風呂が表情を変えてくれる
スパいろ葉では、何年も浴槽に入れなかった方が湯船につかった瞬間、思わず「ふあ〜」と声をもらすことがあるそうです。
お風呂上がりには顔色が明るくなり、髭を剃り、爪を整え、身だしなみもきれいになる。帰る頃には、来た時よりも表情がやわらかくなっている方もいます。
お風呂は、ただ身体を洗うための時間ではありません。心と身体をほぐし、「気持ちよかった」「また来たい」と思える時間。日々の暮らしを少し前向きにしてくれる時間です。

「スパいろ葉なら」そう言ってもらえる施設を目指して
弓田さんは、スパいろ葉を「困った時に相談してもらえる場所」にしていきたいと話します。
軽度の方も、医療的な配慮が必要な方も。ご自宅での入浴が難しい方も、ご家族の介助に負担を感じている方も。
「この方でも利用できるかな?」
「お風呂に入る方法はないかな?」
そんな時に、スパいろ葉を思い出してもらえるように。
お風呂に入ることを諦めていた方が、もう一度湯船につかる。
その喜びを、本人も、家族も、スタッフも笑顔になる。
スパいろ葉は、ココロもカラダも元気になれるデイサービスです。

施設情報
| 施設名 | SPAいろ葉 |
| 所在地 | 半田市協和町2-92 |
| 電話番号 | 0569-84-2884 |
| サービス内容 | 入浴特化型半日デイサービス |
| 利用時間 | 9:00〜16:45(月〜土) |
| アクセス | 名鉄河和線「知多半田駅」徒歩約10分 JR武豊線「半田駅」徒歩約10分 |
| 公式サイト | https://irohani.co.jp/ |